ポメラニアンの換毛期で毛がスカスカ…絶対NGなケアとその対策

ポメラニアンの換毛期で毛がスカスカ…絶対NGなケアとその対策
ミックさん

この記事では、ポメラニアンの換毛期で毛がスカスカになった際に絶対NGなケアとその対策について書いているワン!

ふわふわで愛らしい姿が魅力のポメラニアンですが、ある日突然、愛犬の毛が抜けてスカスカになってしまうと、「えっ、何かの病気?」と心臓が止まるほど驚いてしまいますよね。

特に、初めてポメラニアンを家族に迎えた方にとって、子犬の頃に必ず訪れる「猿期」の激変ぶりや、季節ごとの換毛期における爆発的な抜け毛の量は、想像を遥かに超えるものなんです。

また、夏毛への生え変わりで地肌が透けてしまったり、良かれと思って行ったトリミングで毛が生えてこなくなったりと、被毛に関する悩みは尽きません。

私自身も、初代のポメラニアンがスカスカになった時は、かなり慌てた経験があります。

でも、その多くは正常な生理現象だったり、ちょっとしたケアの見直しで改善できるものだったりします。

そこで、この記事では、心配すべき「異常な脱毛」と、見守って良い「正常な変化」の違い、そして自宅でできる具体的なケア方法について、私の15年の経験を交えてじっくりお話ししますね。

この記事で分かること
  • 子犬特有の「猿期」における期間と見た目の劇的な変化
  • 換毛期に地肌が透けて見える具体的な原因とメカニズム
  • 絶対にやってはいけない「NGカット」とバリカンのリスク
  • スカスカな被毛を復活させるための効果的なブラッシング術
  • 被毛の健康を保つための対策
執筆者情報
愛犬家
  • ポメラニアン飼育歴15年
  • 平成2年4月より保護犬と生活
  • 先代犬はペットショップで購入のポメラニアン
  • ミックさんはかなりのビビり
  • 歯石取り、去勢、避妊、膝蓋骨脱臼、股関節脱臼などを経験
執筆者情報
ミックさん
愛犬家
  • ポメラニアン飼育歴15年
  • 平成2年4月より保護犬と生活
  • 先代犬はペットショップで購入のポメラニアン
  • ミックさんはかなりのビビり
  • 歯石取り、去勢、避妊、膝蓋骨脱臼、股関節脱臼などを経験
目次

ポメラニアンが換毛期にスカスカになる原因

ポメラニアンが換毛期にスカスカになる原因

ポメラニアンの自慢である豊かな被毛が薄くなってしまう現象には、成長過程における不可避な変化や、季節の移ろいに伴う「正常な脱毛」と、ケアの不足や体質、あるいは病気による「異常な脱毛」が混在しています。

そのため、まずはなぜ愛犬の毛がこれほどまでにスカスカになってしまうのか、その生理学的なメカニズムと背景を正しく理解することから始めましょう。

ここを知るだけで、漠然とした不安の大部分は解消されるはずですから。

子犬特有の猿期はいつから始まる?

ポメラニアンを飼い始めて、多くの飼い主さんが最初に直面する衝撃的なイベント、それが通称「猿期(さるき)」です。

ペットショップやブリーダーさんのところで見た、あの真ん丸でぬいぐるみのような子犬が、生後3ヶ月から4ヶ月頃になると、突然変貌を遂げ始めます。

しかし、この現象は病気や皮膚トラブルでは決してありません。

子犬の柔らかくて繊細な「パピーコート」から、大人のハリとコシのある「アダルトコート」へと、全身の毛が生え変わるための非常に重要な成長プロセスなんです。

特に、顔周りの変化は顕著で、マズル(鼻先)周辺と目の周りの毛がごっそりと抜け落ち、おでこの生え際が後退してM字のようなラインが現れます。

顔の中心部と外側の毛の境界線がくっきりすることで、まるで歌舞伎の隈取りか、お猿さんのような顔つきに見えることから、愛着を込めて(あるいは自虐的に)「猿期」と呼ばれているのです。

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「うちの子、顔が変わっちゃったけど大丈夫?」「鼻が急に伸びた気がする」と心配になる気持ち、痛いほど分かります。

私も最初は、「あれ?違う犬種になってしまったのでは?」と真剣に悩みました。でも安心してください。

これは、ポメラニアンが大人への階段を登っている証拠なんです。

ちなみに、個体差はかなりありますが、早い子だと生後3ヶ月頃から始まり、生後7〜8ヶ月頃にピークを迎え、1歳前後には大人の立派な毛が生え揃って、またポメラニアンらしい丸いシルエットに戻ります。

中には、2歳くらいまで完全に生え揃わないのんびり屋さんもいますし、逆に猿期がほとんど目立たない子もいるんです。

夏毛でスカスカに見えるのは正常?

春が過ぎて気温が上がり始めると、ポメラニアンは暑い夏を乗り切るために、体温を効率よく逃がすための「衣替え」を行います。

これを換毛と呼びますが、特に冬仕様から夏仕様へ移行する際は、保温材の役割を果たしていた密度の高いアンダーコート(下毛)が大量に抜け落ちます。

その結果、全体のボリュームがガクンと減り、一見すると「スカスカ」に見えることがありますが、これは正常な生理現象であり、健康な証拠でもあるのです。

特にクリーム、ホワイト、オレンジといった明るい毛色の子や、もともと毛量が少なめの子の場合、アンダーコートが減ることでオーバーコート(上毛)の隙間から地肌のピンク色が透けて見えてしまうことがよくあります。

お風呂に入れた時、濡れるとすごく小さくなって地肌が見えますよね?イメージとしてはあれに近い状態が、乾いている時でもうっすら起きている感じです。

そのため、飼い主としては「こんなに地肌が見えてしまって、栄養失調かしら?」「どこか悪いのかな?」と心配になることが多いですが、皮膚の状態をよく観察してみてください。

地肌が綺麗なピンク色(またはその子の元々の肌色)をしていて、赤みや湿疹、フケなどがなければ、それは正常な「夏毛」の状態です。

そして、犬は人間のように服を脱げないので、毛の量を減らすことで通気性を良くし、熱中症のリスクを下げているのです。

ただし、地肌が丸見えになるほど毛が薄い、部分的に円形脱毛症のように毛が生えていない、季節に関係なくスカスカな状態が続くなどの場合は、単なる換毛ではない可能性があります。

ポメラニアンにこういった症状がみられる場合には、かかりつけの動物病院で調べてもらってくださいね。

抜け毛がひどい換毛期の期間と時期

抜け毛がひどい換毛期の期間と時期

ポメラニアンのようなダブルコートの犬種には、明確な「換毛期」が存在しますよ。

それは、主に気温が上がり始める春(3月〜7月頃)と、寒くなり始める秋(9月〜11月頃)の年2回がそのピークなんです。

特に、春の換毛期は衝撃的です。冬の厳しい寒さに耐えるために蓄えた、びっしりと密生したアンダーコートを一気に脱ぎ捨てるため、抜け毛の量がとにかく凄まじいのが特徴です。

ブラッシングをすれば、もう一匹ポメラニアンが作れそうなほどの毛が抜けますし、少し目を離すと部屋の隅に毛玉がフワフワと転がっている……なんていうのは、ポメラニアン飼い主にとっての「あるある」ですよね。

そして、抱っこをしただけで服が毛だらけになるのも、この時期の風物詩と言えるでしょう。

秋の換毛期は、通気性の良い夏毛が抜け、保湿性の高い冬毛へと生え変わる時期ですが、春ほど劇的ではないことが多いです。それでも、日常的な抜け毛よりは明らかに量が増えます。

その一方で、最近の飼育環境の変化も無視できませんね。

現代のポメラニアンの多くは室内飼育がメインで、エアコンによって一年中快適な室温(20℃〜25℃)で管理されています。

その影響で、犬の体が「今はどの季節なのか」を明確に感知できなくなり、本来のメリハリのある換毛期が消失してしまうことがあります。

その結果、一年中だらだらと抜け毛が続く「通年換毛」の傾向にある子や、真冬なのに換毛が始まるといったサイクルの乱れが生じる子も少なくありません。

もし「いつまで経っても抜け毛が止まらない」と感じる場合は、室内の照明時間や温度管理を見直してみるのも一つの手です。

ダブルコートのアンダーコートが抜ける仕組み

ポメラニアンの被毛がなぜこれほどまでに抜け、そしてスカスカに見えやすいのかを理解するには、その「ダブルコート」と呼ばれる二層構造を知る必要があります。

ポメラニアンは寒い地方を原産とするスピッツ系の血を引いているため、寒冷地に適応した特殊な被毛構造を持っています。

  • オーバーコート(上毛):太くて長く、硬めの毛質。紫外線や雨、外部の刺激から皮膚を保護する役割を果たします。換毛期でも全てが抜け落ちるわけではなく、一定のサイクルで生え変わります。
  • アンダーコート(下毛):綿毛のように柔らかく、非常に密度が高い毛質。皮膚のすぐ近くに空気の層(デッドエア)を作り出し、体温を逃さない「断熱材」の役割を果たします。

換毛期に大量に抜けるのは、主にこのアンダーコートです。

そして、アンダーコートは非常に細く、絡まりやすい性質を持っています。

そのため、これが抜けたまま体に留まると、通気性が悪くなり、皮膚が蒸れてしまうんです。

犬は本能的に、気温の変化に合わせてこのアンダーコートの量を調節し、体温管理を行っています。

「スカスカ」に見える現象は、このボリュームを作っていたアンダーコートが一気に減り、オーバーコートだけが残った状態になることで発生するんです。

つまり、ふわふわの綿詰め物が抜けて、外側のカバーだけになったクッションのようなものになっています。

支えを失ったオーバーコートがペタリと寝てしまい、結果として全体のシルエットが小さくなり、地肌が透けて見えるようになるのです。

地肌が見えるほどの生え変わりに注意

これまでお話しした通り、換毛期による脱毛は生理的なものであり、基本的には心配いりませんよ。

しかし、脱毛の中には病気のサインである「危険な脱毛」も潜んでいます。

そのため、ここでは、正常な生え変わりと病的な脱毛を見分けるポイントを押さえておきましょう。

正常な換毛期であれば、脱毛は基本的に「全身まんべんなく」起こるため、特定の場所だけ極端に抜けるということは稀です。

しかし、もし以下のような状態が見られる場合は、単なる生え変わりではない可能性が高くなります。

注意が必要な脱毛サイン

  • 左右対称の脱毛:体の左右同じ場所(脇腹や太ももの裏など)が対称的に薄くなっている場合、ホルモン異常(クッシング症候群や甲状腺機能低下症など)やアロペシアXの可能性があります。
  • 局所的な脱毛:首輪やハーネスが当たる場所、座った時に床に触れる場所だけ禿げている場合は、摩擦による物理的な脱毛や皮膚炎が疑われます。
  • ラットテイル:尻尾の毛だけが抜けて、ネズミの尻尾のようになってしまう症状は、甲状腺機能低下症の特徴的なサインの一つです。
  • 皮膚の変色と痒み:地肌が黒ずんでいる(色素沈着)、赤くなっている、または執拗に掻きむしっている場合は、アレルギー性皮膚炎、膿皮症、あるいは真菌(カビ)やダニの感染が疑われます。

特に、アロペシアX(脱毛症X)は「ポメラニアン脱毛症」とも呼ばれるほど、この犬種に多く見られる原因不明の疾患です。

この症状は、痒みがないのに毛が抜け落ち、地肌が黒ずんでくるのが特徴です。

そこで、これらの兆候に気づいたら、「換毛期だから」と自己判断せずに、早めに獣医師(できれば皮膚科に詳しい先生)に相談することをおすすめします。

ミックさん

ポメラニアンがスカスカになる主因は、子犬特有の「猿期」や換毛期のアンダーコート脱落による生理現象が大半です。ただし、左右対称の脱毛や皮膚の黒ずみは病気の可能性も。そのため、正常な生え変わりと危険な兆候を正しく見極め、冷静に観察することが重要だワン。

ポメラニアンの換毛期でスカスカな時の対処法

ポメラニアンの換毛期でスカスカな時の対処法

愛犬がスカスカになってしまった時、あるいはこれから激しい換毛期を迎えるにあたって、私たち飼い主ができるケアは何でしょうか?

自分が良かれと思ってやったことが、逆に毛質を悪化させてしまうこともあります。

そのため、正しい対処法を知り、愛犬の被毛と皮膚の健康を守ってあげましょう。

換毛期のトリミングとカットの注意点

「抜け毛がひどいから、いっそのこと短くカットしてしまおう」と考える飼い主さんは少なくありません。

確かに、毛を短くすれば部屋に落ちる毛の長さは短くなりますし、ブラッシングも楽になるように思えます。

しかし、ポメラニアンのトリミングには大きな落とし穴があるのです。

ポメラニアンの毛は、一度切ってしまうと元の長さに戻るまでにかなりの時間を要します。

個体によっては、カット前の美しいフルコートに戻るのに数年かかることもあるのです。

そのため、換毛期だからといって安易に短くカットするのはおすすめできません。

そこで、もしトリミングサロンでオーダーする際は、「シザーリング(ハサミ仕上げ)」をお願いするのが無難ですね。

バリカンを使わず、ハサミで全体のシルエットを整える程度であれば、皮膚への刺激も少なく、ふわふわ感を残したまま清潔感を保つことができます。

また、全身を短くするのではなく、排泄物がつきやすいお尻周りや、滑りやすい足の裏(パット周り)、汚れやすいお腹の下など、衛生的に必要な部分だけの「部分カット」に留めるのも賢い選択です。

バリカンでのサマーカットは避ける

ここが今回の記事の中で最も重要なポイントかもしれませんね。

夏場、「暑そうで可哀想だから」といって、バリカンで丸刈りにする「サマーカット」は極力避けてください。

ポメラニアンのようなダブルコートの犬種にバリカンをかけると、「毛刈り後脱毛症(クリッパー・アロペシア)」と呼ばれる症状を引き起こすリスクが非常に高いのです。

これは、バリカンによる機械的な刺激や、急激な皮膚温度の低下によって毛包がショックを受け、発毛のサイクル(毛周期)が停止してしまう現象です。

ちなみに、我が家のミックさんですが、1回目と2回目のサマーカットの際は、トリマーの方へしっかりと「ハサミでお願いします!」とお願いしました。

ただ、3回目のサマーカットの際、いつもお願いしていたトリミングサロンが混雑していたため、他のサロンにお願いします。

しかし、サマーカットをお願いする際に、「ハサミでお願いします」と伝えるのを忘れてしまい、どうやらバリカンでカットされたようです。

その結果、このカット以降、被毛が伸びてこなくなってしまったのです。

今となっては、「なぜあの時、ハサミでお願いしますを伝えなかったのか?」と、後悔してもしきれません。

そのため、ポメラニアンのサマーカットをお願いする場合、必ずハサミでカットしてくださいと伝えてくださいね。

ちなみに、こちらは毛がフワフワ時のミックさん。

毛がフワフワのミックさん

そして、こちらがバリカンでサマーカットした後のミックさん。

サマーカットのミックさん

この後から、ミックさんの毛が生えてこず、徐々に減ってくるのでした(泣)

また、「一度サマーカットをしたら、何年も毛が生え揃わない」「背中だけ禿げてしまった」という悲しい相談を、私は何度も耳にしてきました。

もちろん、医療的な理由で刈る必要がある場合は別ですが、単なる暑さ対策や抜け毛対策として、地肌が見えるような極端なショートカットにするのは絶対にやめましょう。

愛犬の被毛を守れるのは、飼い主であるあなたの判断だけなのですから。

抜け毛がひどい時のブラッシング

抜け毛がひどい時のブラッシング

スカスカに見えても、実は抜け落ちたアンダーコートが体に絡まって残っていることが多いです。

そして、これを放置すると、通気性が悪くなり皮膚が蒸れるだけでなく、フェルト状の固い毛玉になってしまいます。

毛玉ができると皮膚が引っ張られて痛いですし、その下の皮膚が炎症を起こす原因にもなるのです。

そこで、換毛期のお手入れでおすすめなのは、表面を撫でるだけでなく、中の毛をしっかり取り除く「ライン・ブラッシング」です。

毛をかき分けて地肌のライン(道)を作り、そこに見えている根元の毛に対して、スリッカーブラシを優しく当てて梳かしていきます。少しずつラインをずらしながら全身を行っていきます。

また、いきなり乾いた毛にブラシを当てると、静電気が起きて毛が傷んだり、切れたりしてしまいます。

必ず犬用のブラッシングスプレーや、薄めたコンディショナー液などをスプレーし、軽く湿らせてから行いましょう。

スリッカーブラシは鉛筆を持つように軽く握り、皮膚を引っ掻かないように注意します。

それから、最後にコーム(金櫛)を通して、引っかかりがないか確認すれば完璧です。

毎日のケアが理想ですが、無理なら2〜3日に1回でも、時間をかけて丁寧に行うことが大切になりますよ。

シャンプーで皮膚環境を整える重要性

換毛期は、抜けた毛が体に留まりやすく、また皮脂の分泌も活発になるため、汚れが溜まりやすい時期でもあります。

そのため、ブラッシングだけでは取りきれない汚れや死毛を除去するために、月1〜2回程度のシャンプーを行いましょう。

そして、シャンプー剤は、洗浄力が強すぎる人間用や安価なものは避け、低刺激で保湿成分(セラミドやオートミールなど)が含まれた犬専用のものを選んでください。

皮膚が敏感な子やアロペシアXの疑いがある子は、動物病院で処方される薬用シャンプーを使うのがベストです。

また、シャンプー以上に重要なのが「乾燥(ドライング)」です。

生乾きの状態は、細菌やカビが繁殖する絶好の環境となり、皮膚炎の原因になります。

それと、自然乾燥だと毛がペタッと寝てしまい、余計にスカスカに見えてしまうんです。

ドライヤーの風を根元に当て、スリッカーブラシで毛を立たせるようにしながら、地肌から完全に乾かしましょう。

これにより、空気を含んだふんわりとしたボリュームが復活し、見た目のスカスカ感もかなり軽減されます。

被毛の健康を保つ食事とサプリメント

ポメラニアンの被毛は、「ケラチン」というタンパク質から作られています。

そのため、外側からのケアだけでなく、内側から材料を補給してあげることも、フサフサな被毛を取り戻すためには欠かせません。

そこで、まずは主食となるドッグフードを見直してみましょう。

良質な動物性タンパク質(肉や魚)が主原料のフードを選んでください。

安価な穀物メインのフードでは、被毛を作るためのアミノ酸が不足しがちです。

そして、皮膚のバリア機能を高め、毛艶を良くする栄養素として「オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)」が非常に有効です。

これはサーモンオイルやクリルオイルに多く含まれており、いつものフードに数滴垂らすだけで摂取できます。

また、抗炎症作用もあるため、皮膚トラブルの予防にも役立ちます。

さらに、皮膚の再生に必要な「亜鉛」や「ビタミンE」「ビオチン」なども意識したい栄養素です。

ただし、サプリメントはあくまで補助的なものですし、過剰摂取が害になることもあります。

与える際は、必ずかかりつけの獣医師に相談し、愛犬の体質や健康状態に合ったものを選んであげてくださいね。

ミックさん

対策の要は「サマーカット」を避けること。バリカンは毛質悪化や発毛停止のリスクがあるため、必ずハサミ仕上げを選びましょう。また、根元から梳かすライン・ブラッシングや完全乾燥、オメガ3の摂取が復活の鍵です。正しいケアの継続が、愛犬のフワフワ被毛を取り戻すワン。

よくある質問

Q1. 子犬の顔がスカスカになってしまいましたが治りますか?

生後3〜4ヶ月頃に始まる「猿期」という正常な成長過程ですので、心配いりません。顔周りの毛が抜けて独特な「お猿さん」のような顔つきになりますが、病気ではありません。1歳前後には大人の立派な被毛が生え揃い、ポメラニアンらしい丸いシルエットに戻りますので、今だけの姿と思って見守ってあげてください。

Q2. 夏毛でスカスカになり地肌が見えて心配です。

夏は体温調節のためにアンダーコートが大量に抜けて「夏毛」になるため、ボリュームが減り地肌が透けて見えることがよくあります。皮膚に赤みや痒みがなく、健康なピンク色であれば生理現象の範囲内です。ただし、皮膚が黒ずんでいたり、一部だけ完全に禿げていたりする場合は、獣医師に相談してください。

Q3. 換毛期にトリミングで短くカットしても良いですか?

ハサミで形を整える程度なら問題ありませんが、バリカンで極端に短くするサマーカットは控えてください。毛周期が止まる「毛刈り後脱毛症」のリスクがあり、毛質が変わってパサパサになったり、その後数年間毛が生えてこなくなったりする可能性があります。

Q4. 抜け毛がひどいので掃除やケアが大変です。

換毛期の抜け毛は、表面を撫でるだけでなく、毛をかき分けて根元から梳かす「ライン・ブラッシング」で除去することで、部屋への飛散を大幅に減らせます。また、月1〜2回のシャンプーで死毛を洗い流すのも効果的です。ブラッシング時はスプレーで湿らせると、毛の舞い上がりと静電気を防げます。

Q5. スカスカな時期は服を着せた方が良いですか?

地肌が見えている場合は、紫外線や寒さ、物理的な刺激から皮膚を守るために服を着せるメリットがあります。ただし、着せっぱなしにすると摩擦で毛玉ができたり、通気性が悪くなったりするため、散歩の時だけ着用するなどメリハリをつけ、脱がせた後はこまめにブラッシングをしてあげてください。

まとめ:ポメラニアンの換毛期とスカスカ現象の総括

ポメラニアンの毛がスカスカになると、「病気かな?」「私のケアが悪いのかな?」と自分を責めてしまったり、不安になったりするものです。

しかし、その多くは猿期や換毛期といった、ポメラニアンが生きていく上で必要な生理現象によるもになります。

そのため、まずは焦らず、愛犬の成長や季節の移ろいを感じながら、日々のブラッシングと適切な栄養管理を続けてみてください。

正しいケアを積み重ねれば、また必ず美しいふわふわの被毛が戻ってきます。

ただし、ポメラニアンの状況によっては、油断は禁物です。

もし「痒みがないのに左右対称に毛が抜ける」「皮膚が黒ずんでいる」「尻尾の毛だけが生えてこない」といったサインが見られた場合は、病気が隠れている可能性があります。

少しでも「いつもの換毛とは違うな」と違和感を感じたら、自己判断せずに動物病院を受診してください。

早期発見と適切な治療、そして日々の愛情たっぷりのケアこそが、愛犬の健康と自慢の被毛を守る唯一の方法なのですから。

ミックさん

多くのスカスカ現象は一時的な生理現象です。過度に不安がらず、日々のケアを継続すれば美しい被毛は戻ります。ただし「痒みがない脱毛」等の異変は病気の疑いも。違和感があれば迷わず受診してください。飼い主の正しい知識と判断が、愛犬の健康と被毛を守るんだワン。

※本記事の内容は、一般的な飼育データや長年の経験に基づいた情報です。しかし、犬の成長や健康状態には個体差があります。個体ごとの正確な診断や健康管理については、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。

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