ミックさんこの記事では、ポメラニアンは頭の良さと賢すぎてズルい行動の秘密について書いているワン!
愛くるしい笑顔の裏で、時折見せる「え、今のわざと?」と思わせるような行動に驚かされたことはありませんか?
「うちの子、もしかして天才?」と感動する瞬間もあれば、「都合の悪い時だけ聞こえないフリをして、性格が悪いのかな」と不安になることもあるかもしれませんね。
実は、ポメラニアンの頭の良さやランキング上の位置づけ、そして飼い主さんを翻弄するズル賢い行動には、ちゃんとした理由があるんです。
彼らは、単に可愛いだけの愛玩犬ではなく、非常に高度な判断能力と感情を持っています。
また、しつけや性格に関する悩みも、彼らの知能の高さを理解すれば、きっと解決の糸口が見つかりますよ。
- 全犬種中の知能順位は驚きの23位
- ズル賢い行動は高い知能の裏返し
- トイプードルやチワワとの違い
- しつけを成功させる心理学的コツ
- 愛犬の才能を伸ばす飼い方の正解


- ポメラニアン飼育歴15年
- 平成2年4月より保護犬と生活
- 先代犬はペットショップで購入のポメラニアン
- ミックさんはかなりのビビり
- 歯石取り、去勢、避妊、膝蓋骨脱臼、股関節脱臼などを経験


- ポメラニアン飼育歴15年
- 平成2年4月より保護犬と生活
- 先代犬はペットショップで購入のポメラニアン
- ミックさんはかなりのビビり
- 歯石取り、去勢、避妊、膝蓋骨脱臼、股関節脱臼などを経験
科学的データで証明するポメラニアンの頭の良さ


「ポメは可愛いだけの愛玩犬」なんて思っていませんか?
実は彼ら、見た目からは想像できないほど優秀な頭脳の持ち主なんです。
そこで、ここでは、著名な心理学者スタンレー・コレン博士の研究データなどを基に、私が長年感じてきた「ポメの賢さ」を客観的に紐解いていきます。
全犬種中の知能ランキングは23位
犬の知能を語る上で最も有名な指標であるブリティッシュコロンビア大学の心理学者スタンレー・コレン博士の著書『The Intelligence of Dogs(デキのいい犬、わるい犬)』があります。
その著書では、なんとポメラニアンは全138犬種中、第23位にランクインしていますよ。
100位以下の犬種も多い中で、これは上位約17%に入る驚異的な順位であり、「優秀な作業犬(Excellent Working Dogs)」というカテゴリーに分類されるほどなんです。
そして、この順位が具体的に何を示しているかというと、新しいコマンド(「おすわり」や「伏せ」など)を理解して覚えるのに必要な練習回数が、わずか5回から15回程度で済むということを意味しています。
一般的な「平均的な犬」が同じことを覚えるのに25回から40回の反復練習が必要だとされていることを考えると、ポメラニアンの学習スピードがいかに速いかがわかりますよね。
「うちの子、オヤツがある時は一瞬で覚えるのよね」と感じるのは、決して親バカではなく、科学的にも裏付けられた事実なのです。
さらに、飼い主の最初の命令に従う確率も85%以上という高い数値を記録しています。
ただし、ポメラニアン飼い主の私としては、この「85%」という数字には「やる気がある時」という注釈を入れたくなりますが(笑)、能力としてのポテンシャルが非常に高いことは間違いありませんね。
また、ポメラニアンはコーギーやミニチュアシュナウザーといった実務能力の高い犬種と同じグループに属していますよ。
ポメラニアンは、愛らしい見た目ですが、中身はバリバリの「仕事ができる犬」なんです。
トイプードルと比較した賢さの違い
小型犬の賢さを語る際、よく比較対象となるのがランキング2位のトイプードルですが、この両者の賢さは「種類」が少し違うなと私は日々感じています。
そして、このトイプードルはいわば「学校の優等生」タイプになります。
先生(飼い主)と協力して作業することに喜びを感じ、指示を正確に実行しようとする協調性が非常に高いのが特徴です。
そのため、ドッグスポーツや複雑なトリックの習得において天才的な能力を発揮しますね。
その一方、ポメラニアンの賢さは「独創的なアイディアマン」といったところでしょうか。
彼らは、トイプードルに比べると自立心が強く、「どうすれば今の状況で自分が一番得をするか?」を常に考えています。
「オヤツをもらうためには、今は座った方がいいな」とか、「今は怒られないギリギリのラインでイタズラしよう」といった具合に、自分で状況を判断して動く能力(適応知能)がずば抜けているのです。
このように、指示待ちにならず、自分で解決策を見つけようとするこの自立心の強さが、ポメラニアンならではの魅力であり、同時に一筋縄ではいかない面白さでもありますね。
| 犬種 | 知能ランク | 賢さのタイプ |
|---|---|---|
| トイプードル | 2位 | 指示に従う優等生・協調的 |
| ポメラニアン | 23位 | 自分で考える策士・自立的 |
チワワとは異なる社会性と警戒心


同じく人気の小型犬であるチワワ(知能ランク67位)と比較してみると、ポメラニアンの知能の使い方がまた違った形で見えてきますね。
チワワちゃんは、飼い主さん一人を深く愛する「一点集中型」の賢さを持つことが多く、知らない人や環境に対しては強い警戒心や排他性を見せることがあります。
これは、自分と飼い主を守るための賢さなんですよね。
その一方で、ポメラニアンは、もう少し視野が広く、周りの環境や新しい人、他の犬に対しても(警戒しつつも)強い興味を示します。
この「興味を持つ」「関わろうとする」という性質が、学習の機会を自然と増やしているのだと思いますよ。
そして、新しいオモチャを見せた時の目の輝きや、散歩道での探索意欲はすごいですよね。
外部からの刺激を積極的に取り入れ、そこから学習する能力が高いため、結果としてトレーニングの飲み込みも早くなる傾向にあります。
また、散歩中に他のワンちゃんとも上手に挨拶できる子が多いのも、この高い社会性のおかげですね。
飼い主の言葉や感情を理解する能力
ポメラニアンと長く暮らしていると、「人間の言葉がわかっている」あるいは「心の中を読まれている」としか思えない瞬間が多々ありませんか?
実はこれ、彼らの共感性(エンパシー)の高さと、優れた観察眼が関係しています。
彼らは、飼い主のわずかな表情の変化、声のトーン、ため息の回数などを常にモニタリングしており、「空気を読む力」に長けています。
例えば、私が仕事で落ち込んで泣いていた時、愛犬がいつもなら「遊んで!」と持ってくるオモチャを置いて、静かに膝に顎を乗せてくれたことがありました。
また、夫婦喧嘩になりそうな雰囲気を察知すると、わざとお腹を見せて間に割って入ってくることもあります。
これは心理学で「情動伝染」と呼ばれる現象で、群れ(家族)の感情を敏感に察知し、共有する高度な社会的知能の証です。
このように、ポメラニアンは単にコマンドに従うだけでなく、飼い主の精神状態に合わせて自分の行動を最適化できる、まさに「メンタルケアのプロ」とも言える能力を持っているのです。
ちなみに、我が家の先代犬のポメラニアンですが、夫婦喧嘩はもちろん、親子喧嘩の際にも両者の間に割り込んできましたね。
その姿を見ると、喧嘩していることがバカバカしいと思えるほどでしたよ。
賢すぎて性格が悪いと誤解される理由
インターネットで検索すると「ポメラニアン 性格 悪い」といったネガティブなキーワードが出てくることがあり、愛犬家としては悲しくなります。
しかし、これは彼らが「自分のメリット」を合理的に判断できるほど賢いがゆえに生まれる誤解なんです。
まず、多くのポメラニアンは、「この指示に従うと良いことがあるか?」というコストパフォーマンスを瞬時に計算しているんです。
もし「今は従ってもオヤツがもらえない」と判断すれば、聞こえないフリをしたり、指示をスルーしたりすることがあります。
そして、これを人間側が「言うことを聞かない=性格が悪い」「反抗的だ」と捉えてしまうのです。
しかし、これは性格が悪いのではなく、彼らが「合理的経済人」のように振る舞っているに過ぎません。
無償の奉仕よりも対価を求める、ある意味で非常に人間くさい知性を持っているのです。
このように、彼らのこの特性を「交渉上手だな」と認めてあげることで、付き合い方がぐっと楽になりますよ。



全犬種中23位という順位は、指示を最短5回で覚える学習力の証。優等生タイプとは異なり、状況を自分で判断する「自立した賢さ」が特徴なんです。そして、飼い主の感情を読み取る高い共感性も、単なる愛玩犬の枠を超えた彼らの優れた知能を科学的に証明しているワン。
ポメラニアンの頭の良さが引き起こすずる賢い行動


ここからは、飼い主さんなら思わず「あるある!」と膝を打ってしまうような、ポメラニアン特有の「ズル賢い」エピソードを深掘りしますね。
これらは全て、彼らの高い知能と観察眼があるからこそできる高度な心理戦であり、彼らの魅力の一部でもあります。
ずる賢い仮病や嘘泣きの演技力
信じられないかもしれませんが、ポメラニアンは自分の要求を通すために「仮病」や「演技」をすることがあります。
そして、これは動物行動学において「欺瞞(ぎまん)行動」と呼ばれ、高度な知能を持つ動物にしか見られない行動なんです。
よくあるのが、散歩中に歩きたくなくなったり、疲れたりした時に、急に足を痛そうに上げてみたり、悲しげな声で鳴いてみたりする行動ですね。
飼い主さんが驚いて「大丈夫!?」と抱っこした瞬間に、腕の中でケロッとして涼しい顔で景色を楽しんでいる…なんて経験はありませんか?
実はこれ、「足が痛いフリをする(行動)」→「飼い主が心配して優しくする・抱っこする(報酬)」という因果関係を完全に理解し、それを意図的に利用している証拠なんです。
「弱っている個体は守られる」という社会的ルールを逆手に取った、まさにアカデミー賞級の演技力。
これには、騙されたと気づいても、その賢さに感心して許してしまうのが飼い主の性ですよね。
もちろん、本当に膝蓋骨脱臼(パテラ)などで痛みを感じている場合もあります。
そのため、最初から「仮病だ」と決めつけるのは危険です。少しでも異変を感じたら、まずは獣医師の診察を受けてください。
しつけで飼い主を操る高度な心理戦
「お手」や「おすわり」を完璧に教えたはずなのに、オヤツを持っていない時は何度言っても無視される…。
これは、ポメラニアンが私たちを試している、あるいは逆に私たちがしつけられている状態かもしれませんよ。
ちなみに、ポメラニアンは観察学習の天才なんです。
彼らは、日々の生活の中で、「首を少しかしげると可愛いと言われる」「少し高めの声で『キャン!』と鳴くとオヤツが出てくる」などといった、人間の反応パターンを詳細に分析しています。
そして、そのデータを基に逆に人間をコントロールしようと試みるんです。
特に、「可愛い」という最強の武器を自覚している節があり、私たちがデレデレしてしまうタイミングを熟知しています。
また、愛犬に「しつけ」をしているつもりが、いつの間にか私たちが彼らの要求に応えるように「行動形成(シェイピング)」されていることに気づいた時、その知能の高さに戦慄することすらあるんです(笑)。
トイレを覚えないのは潔癖な性格ゆえ


「頭が良いはずなのに、なぜトイレだけは失敗するの?」「いつまでたってもカーペットで粗相をする」と悩む飼い主さんは非常に多いんです。
しかし、これは彼らが単純にバカだからではありません。
むしろ、きれい好きすぎる性格と鋭敏な感覚が原因のことが多いのです。
野生のイヌ科動物は、自分の寝床を清潔に保つために、寝床から離れた場所で排泄をする習性があります。
そのため、ケージの中でベッドとトイレが隣接しているような環境はあまり良くありません。
それは、ポメラニアンの本能が「ここで排泄するのは不潔だ」と拒否反応を示し、ケージの外(部屋のカーペットなど)でしたくなるのです。
また、ポメラニアンは足裏の感覚が非常に鋭敏になっています。
一度カーペットやラグの「ふかふかした感触(草や土に近い感触)」をトイレとして気に入ってしまうと、プラスチックのトイレトレーやシーツの人工的な感触を嫌がるようになるんです。
これは、彼らなりの「こだわり」という知性の現れでもあるため、トイレトレーニングには根気と工夫(足裏の感触を変える、寝床とトイレを離すなど)が必要になります。
つまり、これらについては、「失敗」ではなく「場所のこだわり」と捉え直してみましょう。
トイレの場所を囲ってプライバシーを確保したり、シーツの素材を変えたりするだけで、驚くほどスムーズに解決することもありますから。
無駄吠えは優秀な警備本能の表れ
チャイムの音、外を歩く人の足音、宅配便のトラックの音に対する激しい吠え。
これを人間は「無駄吠え」と呼んで困り果ててしまいますが、彼らにとっては「異常を知らせる重要な仕事」を遂行しているに過ぎません。
ポメラニアンの祖先であるジャーマン・スピッツは、農場や船の番犬として活躍していました。
そのため、彼らのDNAには「不審な物音や変化を察知したら、即座に吠えて群れ(飼い主)に知らせる」という警備本能が深く刻まれています。
このように、知能が高く感覚が鋭敏であるがゆえに、人間が気付かないレベルの小さな変化も察知し、責任感を持って報告してくれているのです。
そのため、これを頭ごなしに「うるさい!」と叱ることは、彼らの存在意義や仕事を否定することになりかねません。
「教えてくれてありがとう、もう大丈夫だよ」と落ち着いて伝え、安心させてあげることが、このタイプの賢い犬には効果的です。吠える理由を理解すれば、対処法も変わってきますよね。



「ズル賢い」行動は高度な観察学習の賜物なんです。仮病や演技で人を操るのは、因果関係を理解している証拠。トイレの失敗や無駄吠えも、実は潔癖さや警備本能といった彼らなりの「正義」や合理的な判断に基づいた、紛れもない知的な行動の一つだワン。
よくある質問(FAQ)
ポメラニアンの頭の良さについて、これからお迎えする方や、現在飼育中の方からよく寄せられる疑問に、私の経験を交えてお答えします。
Q1. オスとメスで賢さに違いはありますか?
基本的な知能指数や学習能力に生物学的な性差はありませんが、行動の傾向(性格)には違いが見られます。オスは縄張り意識が強く、マーキングや吠えで自己主張をする傾向が強いため、しつけに工夫が必要な場合があります。その一方、メスは周囲を冷静に観察し、空気を読む能力や協調性に長けている子が多い印象です。とはいえ、個体差や育った環境の影響の方がはるかに大きいため、性別だけで賢さを判断することはできませんね。
Q2. 多頭飼いでも他の犬と仲良くできますか?
ポメラニアンは高い社会的知能を持っているため、基本的には多頭飼いも可能です。相手の犬のカーミングシグナル(落ち着かせる合図)を読み取ったり、争いを避けるために仲裁に入ったりする能力があります。ただし、飼い主さんの愛情を独占したいという欲求も人一倍強いため、嫉妬からトラブルになることも。先住犬を優先して立ててあげるなど、飼い主さんが群れのバランスを調整してあげることが、仲良く暮らすための最大の秘訣ですよ。
Q3. 何歳になっても新しい芸を覚えられますか?
はい、ポメラニアンは生涯学習可能な犬種です。子犬の頃のようにスポンジのごとく吸収するわけではありませんが、成犬になっても、あるいはシニア期(7歳〜)に入ってからも新しいトリックを覚えることは十分に可能です。むしろ、新しいことを教えるプロセスは脳への良い刺激となり、認知症(認知機能不全症候群)の予防や進行遅延にも役立ちます。「もう歳だから」と諦めず、年齢に合わせたペースで、褒めて伸ばすトレーニングを続けてあげてくださいね。
まとめ:ポメラニアンの頭の良さを正しく理解する
ポメラニアンは、ただ小さくて可愛いだけの存在ではありません。
ランキング23位という高い知能を持ち、人間顔負けの感情表現と、時には私たちを出し抜くほどの計算高さを併せ持った、非常に奥深いパートナーなんです。
その「頭の良さ」ゆえに、時にズル賢く振る舞ったり、トイレや無駄吠えのしつけに根気が必要だったりすることもあります。
しかし、それらの行動は全て、彼らが「自分で考え、環境に適応し、逞しく生きようとする力」を持っている証でもあります。
ロボットのように従順なだけではない、その人間くさい知性こそがポメラニアンの最大の魅力ではないでしょうか。
「またズル賢いことしてるなぁ」と笑って許せる余裕を持ちつつ、ダメなことは毅然と教える。
そんな知恵比べのような毎日を楽しめるようになれば、あなたとポメラニアンの絆は、より深く強固なものになるはずですよ。
ぜひ、彼らの小さな頭脳がフル回転して考えていることを想像しながら、日々の生活を楽しんでくださいね。



ポメラニアンの賢さは従順さではなく人間くさい自立心にあります。時に手を焼く行動も彼らが考えている証。その知能を尊重し、日々の「知恵比べ」を楽しむ余裕を持つことで、パートナーとしての信頼関係と絆は、より深く強固なものになるはずだワン。
※なお、本記事の健康や飼育に関する情報は一般的な目安です。正確な情報は公式サイトをご確認ください。また、健康面での最終的な判断は獣医師などの専門家にご相談ください。

