インターネット上には、犬に関する情報が溢れています。
しつけの方法、ドッグフードの選び方、病気の対処法……。
しかし、そのすべてが正しい情報とは限りません。中には根拠のない噂や、すでに古くなってしまった情報も混ざっています。
私たち愛犬家にとって最も大切なのは、「愛犬の健康と命を守ること」です。
そのためには、誰が発信したかわからない情報ではなく、国や公的機関、専門家協会が発信している「一次情報(確かな根拠のある情報)」にあたることが不可欠です。
特に、元保護犬やポメラニアンのように繊細なケアが必要なワンちゃんと暮らす場合、正確な知識は「お守り」になります。
そこで本記事では、当ブログが記事を執筆する際に必ず参照している、「飼い主なら絶対にブックマークしておきたい信頼できる10の公式サイト」を厳選してまとめました。
法律、医療、保護活動、日々の暮らしの4つのカテゴリに分けて徹底解説します。迷ったときは、まずここにあるサイトを確認してください。
目次
1. 日本の法律・ルールの基礎(環境省・公的機関)
犬を飼うということは、社会的な責任を負うということでもあります。法律や制度の変更は、私たちの生活に直結します。まずは国の公式サイトを押さえましょう。
環境省 自然環境局「動物愛護管理室」
日本の動物行政の中心となるのが、環境省の「動物愛護管理室」です。動物愛護管理法(動愛法)の改正情報や、ペット飼育に関する国のガイドラインはすべてここで発表されます。
なぜこのサイトが重要なのか
「マイクロチップの義務化」や「飼育数値規制(ブリーダーへの規制)」など、近年大きな法改正が続いています。
ネットニュースでは一部が切り取られがちですが、公式サイトを見れば「いつから」「誰が」「何をしなければならないか」が正確にわかります。
特に災害時の「同行避難」に関するガイドラインは、全飼い主必読の資料です。
チェックすべきポイント
- 災害時におけるペットの救護対策ガイドライン:万が一の地震や水害の際、愛犬とどう避難するか、国の方針が記されています。
- 動物の愛護及び管理に関する法律のあらまし:法律の基礎知識がわかりやすく解説されています。
環境省「収容動物検索情報サイト」
全国の保健所や動物愛護センターに収容されている犬猫の情報を一括検索できる、環境省直轄のポータルサイトです。
保護犬を迎えたい・探している方へ
これから保護犬を迎えたいと考えている方はもちろん、万が一愛犬が迷子になってしまった際にも、このサイトが命綱となります。
各自治体の収容情報ページへ直接リンクされているため、情報の正確性と即時性が高いのが特徴です。
当ブログで紹介している元保護犬のポメラニアンたちのように、新しい家族を待っている子たちが全国にたくさんいます。
2. 医療・健康・安全の専門機関(獣医師会・大学)
愛犬の体調不良や病気について調べる際、個人のブログ記事だけで判断するのは危険です。
必ず医療のプロフェッショナルが発信する情報をベースにしましょう。
公益社団法人 日本獣医師会
全国の獣医師を束ねる公益社団法人です。狂犬病予防注射の啓発や、人畜共通感染症(ズーノーシス)に関する正しい知識普及を行っています。
獣医療の「公式見解」を知る
例えば「新しい感染症が流行している」といった噂が流れたとき、日本獣医師会の発表を見れば、それが事実かどうかが分かります。
また、マイクロチップの登録制度に関する実務的なQ&Aなども充実しており、病院に行く前の予備知識として非常に役立ちます。
東京大学附属動物医療センター(VMC)
日本最高峰の獣医療教育・研究機関である東京大学の附属動物病院です。高度医療を提供するだけでなく、飼い主向けの情報発信も行っています。
最新の獣医療を知る手がかり
大学病院のサイトは難しいと思われがちですが、診療科の案内や病気の説明は非常に論理的で信頼性が高いです。
特に、かかりつけの病院では対応が難しい難病や、高度な手術が必要な場合の情報源として、こうした二次診療施設の存在を知っておくことは重要です。
ポメラニアンに多い関節や心臓のトラブルについても、専門的な知見が得られます。
3. 犬種標準・保護活動・動物福祉(専門団体)
犬という生き物を深く理解し、彼らの幸せ(ウェルビーイング)を考えるために参照すべき、歴史ある団体です。
一般社団法人 ジャパンケネルクラブ (JKC)
純粋犬種の血統証明書を発行している、日本最大の畜犬団体です。ドッグショーの開催やトリマー、訓練士の資格認定も行っています。
「犬種スタンダード」の重要性
ポメラニアンを飼っている方なら、ぜひ一度JKCの「犬種標準(スタンダード)」を読んでみてください。
そこには、その犬種が本来どのような役割を持ち、どのような性質・体格が理想とされるかが記されています。
「うちの子の性格はどうしてこうなんだろう?」と思ったとき、スタンダードを知ることで「ああ、これはこの犬種特有の気質なんだ」と理解が深まり、しつけや接し方がスムーズになることが多々あります。
公益財団法人 日本動物愛護協会 (JSPCA)
「今を生きている命は、その生を全うさせる」を理念に掲げる、日本で最も歴史ある動物愛護団体の一つです。
長寿犬の表彰活動などでも知られています。
動物愛護の精神を学ぶ
保護犬活動に関心がある方にとって、JSPCAの活動レポートや啓発資料は学びの宝庫です。
また、飼っているペットが長生きした際に表彰してくれる制度(ご長寿ペット表彰)は、飼い主としての大きな目標と励みになります。
シニア期に入ったポメラニアンのケアを頑張っている飼い主様は、ぜひチェックしてみてください。
公益社団法人 日本動物福祉協会 (JAWS)
イギリスの動物福祉の理念を取り入れ、日本における「アニマルウェルフェア(動物福祉)」の普及に尽力している団体です。
「愛護」と「福祉」の違いを知る
単に可愛がるだけでなく、動物が動物らしく、精神的・肉体的に健康に生きるための「5つの自由」という考え方を学ぶことができます。
保護犬を迎える際、彼らの心の傷をどう癒やし、どう信頼関係を築いていくか。そのヒントが、動物福祉の考え方の中に詰まっています。
4. 食事・生活・トラブル対策(関連協会・メディア)
毎日の食事や、生活の中で起こりうるトラブル、そして最新のトレンド情報。日々の暮らしを豊かにするための実用的な情報源です。
一般社団法人 ペットフード協会
国内で販売されるペットフードの安全確保と品質向上に取り組む業界団体です。
毎年発表される「全国犬猫飼育実態調査」は、日本のペット事情を知る上で最も有名なデータです。
ドッグフードの安全とデータを理解する
「この添加物は危険?」「犬の平均寿命は?」といった疑問に対し、膨大な統計データに基づいた回答が得られます。
特に飼育実態調査は、犬種別の平均寿命や飼育費用などのデータが詳細に出ており、これから犬を迎える方のシミュレーション資料としても最適です。
国民生活センター(ペット関連トラブル)
消費者トラブルの相談窓口である国民生活センター。実はペットに関する相談事例も多数掲載されています。
トラブルを未然に防ぐために
「ペットショップで購入した直後に病気が判明した」「ペット保険の支払いで揉めた」など、実際に起きたトラブル事例と解決へのアドバイスが掲載されています。
保護犬譲渡におけるトラブルは比較的少ないですが、ペットサービスを利用する際の契約上の注意点など、飼い主として身を守るための知識が得られます。
sippo(シッポ) – 朝日新聞社
大手メディアである朝日新聞社が運営する、ペットの健康・医療・ニュース情報の総合サイトです。
信頼できるメディア情報を日常に
個人のブログやSNSとは異なり、新聞社の取材力に基づいた記事が掲載されています。
獣医師によるコラムや、保護犬・保護猫の感動的なストーリー、最新のペットグッズ情報など、読み物としての質が非常に高いのが特徴です。
日々の情報収集において、信頼できるメディアを一つ持っておくと、情報の取捨選択が楽になります。
まとめ:正しい情報で、愛犬との時間をより幸せに
今回は、愛犬家の皆様にぜひ知っておいていただきたい、信頼できる10の公式サイトをご紹介しました。
当ブログ『inakablogger.jp』では、私自身の保護犬ポメラニアンとの実体験に加え、こうした公的機関や専門団体の確かな情報をベースに記事を作成することを心がけています。
愛犬が言葉を話せない分、私たちが正しい知識という「言葉」を持って、彼らを守ってあげる必要があります。
ぜひ、このページをブックマークしていただき、何かわからないことがあった際の「辞書」代わりとしてご活用ください。
正しい知識で、愛犬との毎日がより笑顔あふれるものになりますように。
